原子力施設の安全を守るためには、原子力や放射線の知識だけでなく、地震、津波、火山、地盤、気象災害など、さまざまな自然ハザードを幅広く理解することが必要です。
また、災害が発生したときに、地域や社会の状況を踏まえて、適切に判断し、行動できる力も求められます。
本事業では、理学・工学を中心とした専門知識に加え、防災、リスク評価、原子力規制、地域社会との関わりを分野横断的に学びます。
原子力を専門としていない学生も、基礎から段階的に学べる教育プログラムです。
講義だけでなく、地質調査、地球物理観測、野外実習、施設見学、実験・演習なども取り入れています。
自然災害の現場や原子力・防災に関わる施設に直接触れながら、「どのような危険があるのか」「安全を守るために何を判断すべきか」を実践的に考えます。
高校生・大学学部生の皆さんにとって、原子力規制という言葉は少し難しく感じられるかもしれません。
しかし、地震や火山、防災、エネルギー、環境、地域の安全に関心がある人にとって、これらはすべてつながった学問です。
自然科学を社会の安全に役立てたい人を歓迎します。
本事業を通じて、科学的な知識に基づいて複合災害のリスクを評価し、原子力施設の安全規制や防災対応に貢献できる人材を育成します。 自然と社会の未来を守るために、一緒に学び、考えていきましょう。
本プログラム「複合災害の理工学的知識とハザード対応力を備えた原子力規制人材育成」は、原子力規制庁の補助を受けて実施する教育プログラムです。
茨城大学理学部地球環境科学コースを中心に、地震、津波、火山、地盤、気象災害などの自然ハザードを理工学的に理解し、その知識を原子力施設の安全規制や防災対応に結び付けることを目的としています。
茨城大学では、同じ「原子力規制人材育成事業」として「放射線とトリチウムの知識の習熟を基盤とした原子力規制人材育成プログラム」も実施しています。
本プログラムは、それらと連携しながらも、自然ハザード、複合災害および原子力規制への対応を主題とする独立した教育プログラムです。
本プログラムの中核となる科目は、「環境災害リスクマネジメント論」です。この科目では、地震、津波、火山、地盤などの自然ハザードが原子力施設や地域社会に及ぼす影響を学ぶとともに、原子力規制、リスク評価、避難対応、危機管理、行政判断、住民対応などについて、分野横断的に学修します。
このほか、「地球環境科学入門U」「地球環境科学研究TA」「地球科学巡検」などの講義・実習を通して、自然ハザードに関する基礎知識、調査・観測技術、課題発見・解決能力、成果を説明する力を、4年間で段階的に身に付けます。
また、日本原子力研究開発機構(JAEA)緊急時支援・研修センター(NEAT)および同安全研究センターや茨城県地質調査業協会などの外部機関と連携し、原子力・防災関連施設の見学会、専門的な講習や研修、インターンシップを実施します。大学で学んだ知識を研究、行政、産業の現場と結び付け、原子力規制や複合災害対応に必要な実践力を養うことも、本プログラムの大きな特徴です。
4年間で所定の科目、実習および学外研修等を履修し、定められた学修目標を達成した学生には、プログラム修了証を授与します。
本プログラムでは、地震・津波・火山・地盤・気象災害などの自然ハザードを理解し、その知識を原子力施設の安全規制や防災対応に活かせる人材を育成します。
ベーシック人材 自然ハザードと原子力防災の基礎知識を備え、社会に分かりやすく伝えられる人材。
エキスパート人材 高度な専門知識をもとに、影響評価、避難対応、危機管理、規制判断に貢献できる人材。
マルチ人材 自然ハザードに加えて、放射線・原子力の知識も身に付けた人材。

想定される就職先は、原子力規制庁、国・地方自治体、JAEAなどの研究機関、電力・原子力関連企業、建設・地質調査・防災関連企業、教育・研究機関などです。
原子力規制庁入庁について
統括責任者 倉本 繁(茨城大学理事・副学長、研究・産学官連携機構 機構長、応用理工学野 教授)
実施責任者・実務担当 長谷川 健(茨城大学基礎自然科学野 教授)

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